TVで放送したのを視聴。なるほどとってもおもしろい。取り調べや裁判や留置所の生活がすごくリアルに描かれている。映画賞を総なめにしたのもうなずける出来だ。
おニャン子クラブの「おっとCHIKAN!」なんて今日日じゃシャレになりませんな。
でも、思ったんだが。
映画で描かれた事件が事件が車内の痴漢じゃなくて、全国を震撼させた連続幼女レイプ殺人事件とかだったら? 捕まった容疑者が、まじめそうな外面のスーツを着た青年じゃなくて、過去に同様の幼女レイプの前科があって仮出所中の男だったりしたら? それでもって、裁判では遺族が泣きながら「犯人が許せない。死刑にしてくれ」と証言してたりしてたら? 嫌らしい揚げ足取りかもしれないけど、でも、無罪事件(とりあえず「冤罪」という言葉は留保しましょう)ってそんな例が結構あるんだぜ。疑われた側が前科者だったり、地域で札付きのワルだったり、在日だったり部落民だったり、要するに「あいつならやりかねない」とかいうまなざしで見られている存在。
映画冒頭で掲げられる「十人の罪人を見逃すとも 一人の無辜を罰するなかれ」というエピグラフ、作中で繰り返される「疑わしきは被告人の利益に」という文句、たとえば最近思いもかけず蒸し返されたあの事件についてにもそう思えるひとはどれくらいいるのかな? 冤罪事件って「真犯人は捕まらない(事件そのものがでっち上げの場合を除く)。真相は闇の中」ということなんだが。
まあこれは作り手じゃなくて、受け取る側の問題だとは思います。何にせよ、放映時期はタイムリーだったなあ、と。
やはり周防監督は被害者を主人公にした「
それでもアイツがやりました」という映画を撮るべきだったんでしょうか……?