0時を回ってから、寝台に戻る。向かいの下段には客が。起きたのが2:30ぐらい。スピードが落ちて、外を見たら盛岡駅だった。
雪景色。寝台にいても仕方がないのでロビーカーで過ごすことに。誰もいない。
夜行バスはカーテンを強制的に閉められたり真っ暗にされたりと「寝なくちゃいけない」状況に追い込まれるが、夜行列車はそれがないのがいい。
423八戸通過。雪はない。やはり1時間遅れくらいだろうか。青森が近づくと、ロビーカーにぼちぼちひとが集まり出す。550青森。客扱いはしないが、ここで青函トンネルに入る関係で機関車を付け替えなければいけない。
手前の車両基地で停まる。結構雪がある。今年2月に行ったときと、同じぐらい積もっているように見える。太平洋側の八戸とはやはり気候が違うのだろうか。
青森を出発したときは6時を回り、徐々に明るくなり始める。津軽線沿いはいっそう雪深い。
しかしほんらいなら、634に函館に着いてなきゃいけないのである。アナウンスによれば、函館着は8時過ぎになるようだ。
津軽今別を過ぎて青函トンネル突入。しかし青函トンネルっつったって、要は長いトンネルだもんねえ。乗っている分にはおもしろみのある区間ではない。
この間食堂車で朝食サービスが始まるが、しかしさすがに、朝飯に\1600払う気にはなれない。
松前は雪景色。津軽海峡に昇る朝日は素晴らしい。定刻通りならこの光景は闇の中だったわけで、これは僥倖というべきか。
函館着は805。後続の特急【スーパー北斗3号】に乗り換える。客車列車で足の遅い【北斗星】を追い抜いて、長万部以降はこちらが先着する。
この列車は先頭車両正面の連結扉に窓があり、かぶりつきの車窓が楽しめる。
大沼公園へ。車窓から見える大沼、小沼は氷結して雪原の様相。
運転席のすぐ隣なので「出発進行!」「信号確認!」などのかけ声も聞こえる。まさに「鉄」の特等席。
ディーゼルカーはエンジンの唸りも高らかに加速する。いかめしで有名な森を過ぎて、見えてくる噴火湾からは、湯気が立ち上る。
八雲にはさっき降りた【北斗星】が停車しており、【スーパー北斗】のほうが先に発車する。再び乗りこんでも面白そうだが、函館で下車した時点で前途放棄したと見なされるから、八雲以降の特急料金と寝台料金を請求されるに違いない。遊びにしてはちょっと代償が高いね。
長万部を過ぎた辺りから意識が無くなり、「次は南千歳です」というアナウンスで正気に戻る。気がつけばデッキから車内まで立ち客がみっしり。
南千歳で降りて未乗区間の新千歳空港まで。
旭川方向から来る列車は、正面にいっぱい雪をつけている。沿線では雪が降っているのか。
本線を分かれると地下に潜ってすぐに新千歳空港。なんの感慨もないJR北海道全線完乗である。
新千歳空港は空弁のメッカ。土産物屋にはウニだのイクラだのカニだのが所狭しと。昼食用に弁当「いくら石狩鮨」を買う。鮭とイクラとカニが載っている。
新千歳空港からは、折り返しデビューしたての特急【スーパーカムイ】で旭川まで。札幌までは快速【エアポート】として運行される。新型車両の指定席は足下も広く快適で、パソコン用コンセントがついている(←ここ重要)。
札幌で進行方向が変わる。特急【スーパーカムイ】になるのはここから。しかし「カムイ(神)」に「スーパー」をつけるのはどうよ。日本語訳すると「超神」ビビューン?
岩見沢を過ぎた辺りから雪が舞い始める。
1440旭川着。旭川と言えば昨今の売りは旭山動物園だが、駅から結構離れている上に、開園時間が1530まで。そのため今回はパスして、これまであまり縁がなかった石北本線へ行くことへ。今までは夜行ばかり利用していたので、車窓を観る機会があまりなかったのだ。
北見行き特別快速【きたみ】は1両きり。7割方埋まったところで発車。
沿線は雪が深い。
上川から先は人工希薄地帯。次の駅の上白滝はなんと36km先で、あまつさえ一日一往復しか停車しない。昔はこの間にもいくつか駅があったのだが、利用者がいなくて廃止されてしまった。あの横見浩彦氏が全駅制覇を成し遂げたときに一番苦労したのも、この区間だったそうな(当時は廃止前)。
暗くなってしまった。さらに睡魔も襲ってきて、気がついたら進行方向が変わっていた。スイッチバックする遠軽を過ぎてしまったのだ。もう真っ暗。
北見着。駅前の気温表示は-3℃。
以前この町で銭湯に入ったことを思い出し、町中を適当に歩いていったら、ホテル内の温泉サウナに入れるところを見つけた。汗を流してくつろぐ。\1500。
店の類はほとんど閉まっているので、以前も行った駅近くのファミレスで食事。「フォルクス」風のステーキハウス。他の客を見ると、スープバーのコーンスープにクルトンではなく、サラダバーのフライドオニオンを入れている。試してみるとなかなかうまい。そういや北見はタマネギが名産だった。
駅に向かうと、気温表示は−7.5℃になっていた。手がぴりぴりする。サウナを上がるときに厳冬仕様の装束に着替えたが、手袋だけは持ってこなかったのだ。
北海道の鉄道沿線で一番寒いのは、かつてはふるさと銀河線(池北線)の置戸や足寄、深名線の幌加内辺りだったが、両者とも廃止されてしまった。今は多分釧網本線の川湯温泉辺りでは。もっとも、最低気温の日本記録が出たのは旭川(-41.0℃)。
臨時夜行特急【オホーツク82号】の指定席を取る。かつては定期列車だったのだが、乗客減のために臨時列車に格下げされ、流氷見物の観光客や厳冬期の自動車を敬遠する客のために、冬の間だけ運行することになった。
JR北海道管内で定期運行する夜行は、今や青森行き【はまなす】だけである。
指定席を取ったが乗りこんでみると、わたし以外の乗客はひとりだけ。4席占有して眠りたいところだが、指定席でそれをやるには問題があるので、自由席に移る。
ここも数えるほどしか客がいない。いくら臨時列車は認知度が下がるとはいえ、これでは先行き暗い、としか言いようがない。
夜行特急【利尻】が運行されていれば、札幌まで戻ってそれに乗り翌朝は稚内、だったのだが。
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