3日目。
布団の中で目が醒めたら、もう9時を回っているではないか。
ギャース!
乗車する予定の列車は854だったのだ。
あわてて宿を出たところで、次の列車は1時間後。追いつける術もない。乗換駅の出雲市まで先着する特急などもない。
1時間後やってきた列車は、三江線と同じ1両きりのキハ120。
気を取り直して音楽でも聴こうとiPodのスイッチを入れるも、1曲目の途中で音が出なくなってしまった。リセットをかけるとディスプレイにSadiPod(泣き顔のアイコン)が表示される。
このSadiPod、前日もその数日前にも表示されるエラーが発生していた。電池切れになるまで放置してから、宿でVAIOのiTunesに繋いだら元に戻っていたのだが、しかしこうも頻繁に表示されると「ご臨終」を覚悟しなければならない。
車内で時刻表を読み直して検討する。
あくまで切符の通りのルートを辿ろうとすると、芸備線の備中神代〜備後落合間が極端に本数が少なく、次は夕方になってしまう。今日中に山陽へ抜けたいならば、塩町〜三次間は諦める(それでも目的地の岡山にはたどり着けず、三原止まりになる。翌日は岡山まで新幹線を奢らねばならない)。いっそのこと、新見か米子で泊まって、残り行程を次の日に回そうか。しかし後ろが詰まってるしなあ……と惑いつつ、宍道から木次線で備後落合までショートカットする行程を思いつく。
宍道を1416に出る木次線備後落合行きに乗って、旅程をショートカットすれば、残りの行程をその日のうちにたどれて、明日は予定通りの行程をこなせるのである(寝坊しなければ、という条件付きだが)。
木次線は超ローカル線。95年に山陰を旅行したときに乗車済み。今回は行程に制約が出そうなので外した。怪我の功名、か
問題はショートカットされてしまう芸備線の備中神代〜備後落合間だが、前述の山陰旅行のとき、この区間は乗っているようだ。
寝過ごしとiPodトラブルのダブルショックで車窓も上の空。こんなことなら到着が日付が変わる時刻になっても、昨日のうちに出雲市か米子まで行けばよかった。そうすればiPodも旅の間中トラブることはなかったような気もする。何の根拠もないが。
1122出雲市着。ここでとりあえず時間が余るようだ。しかし出雲も、わたしにとって居心地の良いところではない。なにせここの特産はそばなのだ。
土産物屋に「五穀飯」とかいうのがあって、成分表には「そば」と書いてあるが、5大アレルゲンに義務づけされている特定品目の表示はない。これって問題あるんじゃないの。
ちょっと観光するくらいの時間はありそうだったので、ふと、出雲大社に行ってみようと思った。
バスに乗って20分くらいで出雲大社に到着するも、時刻表を見ると、5分後にやってくる次のバスを逃すと、接続列車に間に合わない。滞在時間は5分……orz。
出雲市からは予定通り【やくも】に乗った。すぐに乗換駅の宍道。2駅飛ばすのみ。せっかく特急券買っちゃったんだもの……とほほ。
宍道駅のホームにはすでに木次線のディーゼルカーが止まっていた。おなじみキハ120系。ここの車輌はロングシートだが、トイレは設置済み。
1416発。中心地の木次辺りまではそれなりに客も乗っていたが、出雲横田でがくっと減る。
出雲坂根から3段スイッチバック。
車窓から雄大なループ橋が見える。平行する国道で、超ローカル線の木次線にとっては客が奪われる脅威のはずが「おろちループ」と称して車窓の売りにしている。
とうとう客はわたしともうひとりだけになってしまった。
終点の備後落合は、ジャンクションだがいっそ清々しいほど何もない駅である。接続する路線はいずれ劣らぬ超ローカル線。
三次行きのディーゼルカーはおなじみキハ120。木次線で一緒に乗っていたマニア氏とわたしがそのまま移ってきた。客はそのふたりきり。
いつの間にか船をこいでしまい、気がつくと高校生がどっと乗ってくる。駅名表をみると塩町。福塩線と合流する塩町もなんにもない。ここから三次までは一筆書きの区間から外れる重複区間。
三次着。福塩線経由府中行きもキハ120系。一旦塩町まで戻り、そこから福山方面へ。
「ふくえんせん」と聞いて、そもそもどんな漢字を当てるのか。復縁? 福圓? と迷ってしまう。福山と塩町を結んでいるのでこのような名前なのだが、「府中線」か「福山線」にしてしまえばよかったのに、と部外者は思ってしまう。
珍名駅の「上下」でごっそり降りて、乗客は5人になってしまった。
府中着。ここから電化区間。ホームに停まっていた福山行きは、4両編成の103系通勤電車。ここからは駅間距離も近いし、別の線区のようだ。
東京都の府中市と同名なのは、全国でも珍しい(最近、北海道と福島の「伊達市」が加わった)。だがまず混同することはあるまい。ちなみに東京の方の府中市にある武蔵野線、南武線の駅は「府中本町」。
この日は仕事関係で連絡しなければいけない用件があった。しかし道中ウィルコムは駅の近く以外は軒並み圏外。この辺から電波状態が良くなったので、職場に電話する。「いま府中にいます」といったら、同僚は広島県にいるとは思いもよらないだろう。
福山から岡山へ。吉永行きはなつかしの113系、緑にオレンジの湘南カラーであります。
この日の宿は岡山駅前のネットカフェ。「リラックスルーム」とかで横になることができた。
(この日の初乗車区間 山陰本線江津〜出雲市、芸備線備後落合〜三次、福塩線塩町〜福山)
テーマ : 鉄道旅行 - ジャンル : 旅行
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