2日目。
この日のお目当ては今月末で廃止される三木鉄道と、先週開通したおおさか東線だ。ついでに
北条鉄道にも乗っておきましょう。三木鉄道とは同じJR加古川線から分かれる第三セクター。第三セクターやローカル私鉄はどこも経営難なので、機会があればなるべく乗っておきたい。
起きたのは7時。姫路駅前のなか卯でうどんを食べて、加古川へ。
加古川線ホームへの乗り換え口には改札があった。線内は無人駅が多いので、ここでチェックする仕組みのようだ。首都圏では鶴見線がそうなっている。
乗った電車は厄神止まり。厄神は三木鉄道の接続駅だが、ここはパスして次の電車で粟生(「あお」です)まで行き、北条鉄道に乗り換え。反対ホームに北条町行きディーゼルカーはもう止まっていた。すぐに発進。
車内はがらがら。田園風景の中を行く。
20分ほどで終点の北条町到着。¥400。正面にショッピングセンターがあって、結構にぎわっているようだ。三木鉄道と明暗を分けた要因は線形の違いにある。ここは粟生から神戸電鉄に乗り換えれば神戸まで一直線。対して三木鉄道は、厄神からさらに加古川で乗り換えなければ神戸に出られない。さらに三木駅は市街地の外れ、中心部には神戸電鉄の駅がある。
しかし「古い枕木売ります」と張り紙がしてあったり、ボランティア駅長で活性化をはかっていたり、ここも経営は楽ではないようだ。
逆戻りして粟生、さらに戻って厄神。さていよいよ三木鉄道だ。
厄神到着は1007。次の三木行きは1055。時間があるがホームで待つことに。この駅の周辺は何もない。それに後続列車から三木鉄道へ乗り換えの客が殺到してくることが予想される。
1050、「ありがとう三木鉄道」ヘッドマークを付けた車輌が滑り込んでくる。
加古川線から乗りこんできた客などで、発車時には超満員。
駅には沿線の小中学校の生徒が描いた「さよなら三木鉄道」ののぼりが立っている。完全な過疎地帯ではないものの、家々は鉄道に背を向けているように見える。線形が悪い、と言えばそれまでだが……。
三木着。鄙びたいい感じの駅舎だが、廃線後はどうなるのかなあ。駅前では地元野菜のバザーや鉄道グッズの販売で結構な人だかり。写真展会場ではおばあちゃんがメイド風エプロンドレスでコーヒーを売っている。「みっきみきにしてあげる」と言う文句が何となく思い浮かんだ。
神鉄の駅まで歩いて、神戸へ出ようかと思っていたが、復路も三木鉄道にすることに決定。¥500の「ありがとう三木鉄道往復記念乗車券」を買い求める。片道はもう払ってしまったので¥250はお布施、いや香典か(失礼)。
時間があったので先頭の「かぶりつき」ポジションをゲット。老人会の一団などが乗り込み、立ち客が出る。
周囲はカメラを手にしたひとばかり。運転台後ろのひとは使い込んだごつい一眼レフを2台提げているので、ひときわ目立つ。あの白髪の風貌にはどこかで見覚えがあるな……と、機材に目が行くと、キヤノンの白い望遠レンズには"SHIGEKI MIYAJIMA"とあるではないか! やはりあの「不肖・宮嶋」こと宮嶋茂樹氏だったのだ!
ウィキペディア「宮嶋茂樹」 むー、氏はもともと「鉄」で、「旅」の宮脇俊三特集号に登場していたのも読んではいたが、まさか三木鉄道にいらっしゃるとは……今ならきっと、チベットにでも行ってるようにも思えるのだが。
そして発車。声をかけそうになるが、仕事のお邪魔をしてはいけない。プロのカメラマンがどんな具合に撮影をするのか、さりげなく観察。
宮嶋氏は望遠レンズを手で構えてシャッターを切り続け、時折レンズを交換したり、フラッシュをセットして振り返り、車内を撮影したり。有名カメラマンと並んで同じ被写体を撮っているのは奇妙な気分。
厄神到着。下車したところに声をかける。
「宮嶋さんですか?」
「そうです」
「ファンです、サインお願いします」
持参した『鉄道の旅手帖』のメモ欄を差し出すと、快く応じて頂けました。

加古川に戻って山陽本線を新快速で大阪方面へ。尼崎で学研都市線に乗り換え、放出で降りる。ここからおおさか東線初乗りである。
反対ホームにやってきたのは通勤型200系。おおさか東線は貨物線を旅客化した区間で、全区間高架。数年後には放出から新大阪まで伸びるそうだ。JR河内永和、JR俊徳道など「JR」のつく駅名が続く。
関西本線との合流駅、久宝寺到着。これで当初の予定通り、未乗区間は北陸の2カ所だけになった。
加茂行き大和路快速。このルートは去年も辿ったな。加茂から乗り換えた亀山行きディーゼルカーはキハ120の2両編成。あいかわらず落差が激しい。
亀山で乗り換えて名古屋。名古屋着は1805。ひつまぶしを食ってから駅前のビックによるが、結局名古屋でも品切れの模様。
新幹線ホームではヤクルトの投手がサインをしていた。
さて今回の旅のオーラスは【こだま580号】入線。車輌は300系。新幹線のグリーン車は初体験。がらがらだが、ぷらっとの客の席だけが固まって埋まっており、わたしの隣にも客が来た。この辺は仕方がないか。
【こだま】なので各駅に停車し、たびたび【のぞみ】【ひかり】に抜かれる。そのたびに車輌はぐらりと揺れる。
2218東京着。いろいろあったが、旅の終わりの充実感を感じつつ帰宅する。
これで全線完乗を前にした気がかり事は、ほぼ無くなった。あとは北陸の2路線に乗るのみ。連休前の決行を予定しています。
テーマ : 鉄道旅行 - ジャンル : 旅行
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